大きな地震が続くと「前兆では?」と不安になる理由

大きな地震が短期間に続くと、「次は首都直下型地震が来るのではないか?」と不安になる人が増えます。

これは過去の大地震の記憶、SNSやニュース速報の影響、「連動」「前触れ」といった言葉の拡散によって、心理的に不安が強まりやすいためです。

「まだ大丈夫」が一番危ない。災害が起きてからでは“絶対に間に合わない” 「そのうち用意しよう」 「日本は災害が多いから、いつかは必要だよね」 ――そう思ったまま、今日まで防災セットを持たずにいま...

地震が続く=首都直下型地震の前兆とは言えない

結論から言うと、「大きな地震が続いている=首都直下型地震の前兆」とは断定できません。

現在の地震学では、どこで・いつ・どの規模の地震が起きるかを正確に予測することはできないとされています。

なぜ「前兆」と言い切れないのか?

地震は日本中で常に起きている

日本は世界有数の地震多発国です。

プレートが4枚重なる。

年間で体に感じない地震も含めると数千回。

複数の地震が続くこと自体は珍しくありません。

過去の大地震も「明確な前兆」はなかった

東日本大震災(2011年)、熊本地震(2016年)

これらも後から「前兆だったのでは?」と言われる地震はありましたが、事前に確実な前兆と判断できたものはありませんでした。

首都直下型地震とはどんな地震?

首都直下型地震の特徴

東京・神奈川・千葉・埼玉など直下で発生する。

マグニチュード7クラスが想定されており、建物倒壊・火災・交通麻痺のリスクが高い。

政府も「今後30年以内に高い確率で起きる可能性がある」としていますが、時期の特定はできていません。

専門家や公的機関の共通見解

多くの専門家・公的機関は次のような立場です。

地震の前兆現象は研究中「この地震の次に必ず大地震が来る」とは言えない。

不安をあおる情報には注意が必要。

重要なのは予測より「備え」との見解です。

大きな地震が続く今、私たちが本当にすべきこと

① 前兆探しより防災確認

家具の固定

非常用持ち出し袋の確認

家族との連絡方法の共有

② 正しい情報源を見る

気象庁

自治体の防災情報

SNSの「〇〇の前兆」という断定的投稿は要注意

③「いつ来てもおかしくない」を前提にする

首都直下型地震は「来るか来ないか」ではなく「いつ来ても不思議ではない」とされています。

まとめ

大きな地震が続くと、首都直下型地震の前兆ではないかと不安になりますが、現時点の科学ではそのように断定することはできません。

重要なのは前兆を探すことではなく、日頃からの防災対策です。地震は予測できなくても、被害を減らす準備は今すぐ始めることができます。

「まだ大丈夫」が一番危ない。災害が起きてからでは“絶対に間に合わない” 「そのうち用意しよう」 「日本は災害が多いから、いつかは必要だよね」 ――そう思ったまま、今日まで防災セットを持たずにいま...