JR東日本をはじめとするJR各社は、全国の地方路線の多くで運輸収入より営業費用が上回る「赤字」の路線を抱えています。

これは人口減少や利用者の減少、地域の過疎化などが背景にあり、都市圏でも一部の路線で厳しい経営状況が続いています。

東京近郊で特に赤字が深刻な路線:JR久留里線

千葉県木更津市と君津市を結ぶ JR久留里線(くるりせん) は、東京近郊のJR路線の中でも代表的な赤字路線として知られています。

千葉県内を走るこのローカル線は、利用者数の減少により収支が大きく悪化しており、営業係数が極めて高いことで注目されています。

久留里線の中でも特に 久留里〜上総亀山(かずさかめやま)間 の営業係数は、例として「100円の収入を得るのに1万7000円以上の営業費用がかかる」と言われるほどで、JR東日本管内でも有数の赤字区間とされています。

これは、平均乗客数が極めて少ないためで、1日あたりの利用者も数十人程度という区間があるなど、日常の通勤・通学利用だけでは採算がまったく取れない構造が続いています。

また、久留里線についてはJR東日本と千葉県・君津市側で「公共交通体系の見直し」について協議が進められており、将来的には廃止やバス転換などの選択肢も含めた議論が行われています。

赤字路線が多いJR東日本の地方線区

JR東日本は2024年度の経営情報で、平均通過人員が1日2,000人未満の路線(地方線区)について収支を公表しています。

この対象となった36路線・71区間はすべて赤字という厳しい結果が出ており、地方交通の持続可能性が大きな課題になっています。

これらの赤字路線には久留里線を含むさまざまな地域の路線があり、営業係数や収支の深刻さを示す例が多数あります。

これらは利用者数の少なさや災害での代行輸送なども影響していますが、都市圏・郊外を含めてローカル線の経営改善が急務とされています。

都心近くでも「採算が取れない」状況

一般にJRの都市部路線(山手線、京葉線、中央線など)は利用者が多く黒字が出ていますが、東京周辺でも地方に近い郊外区間や利用者の少ない支線は別問題です。

久留里線のように、都心から比較的近いものの乗客が少ないために採算が合わない状況が存在します。

これは、日本全体で鉄道利用者の減少や自動車利用の増加、人口分布の変化といった構造的な要因が作用しているためで、単にJRだけの問題ではなく地域全体で考える必要があるテーマです。

まとめ

  • JR東日本などは地方路線の経営情報を公表しており、多くの路線で運輸収入<営業費用(赤字)という結果になっています。
  • 東京近郊で特に赤字が深刻な路線として、千葉県の久留里線(特に久留里〜上総亀山区間)が挙げられます。営業係数が非常に高く、収支改善が課題とされています。
  • 都心部の主要路線は黒字が多いものの、郊外・ローカル線では採算が取れず、将来の見直し(廃止・代替交通など)の議論も進んでいます。

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