「書類送検されたら犯罪者になるの?」

この疑問は、逮捕や処分に関するニュースが出るたびに多くの人が抱くものです。

しかし、結論から言うと「書類送検=犯罪者」とは限りません。

この言葉の意味やその後の流れ、社会的な扱いを正しく理解することが大切です。

◆ 書類送検とは何か?

書類送検(しょるいそうけん)は、警察が事件の内容や証拠をまとめた上で、検察官に書類を送って起訴の判断を委ねる手続きです。

この段階では、被疑者は逮捕されていないケースも多く、検察が起訴すべきかどうかを審査するための手続きになります。

✔ 警察が捜査した証拠を検察に回す段階
✔ まだ裁判で有罪と決まったわけではない
✔ 検察が起訴するかどうかを判断する

という意味です。

◆ 書類送検された=犯罪者ではない

「犯罪者」という言葉は、日本の法律上の有罪判決を受けた人を指します。

一方で、書類送検は単に検察に事件が送られただけの段階です。

  • 書類送検された
  • 起訴された
  • 裁判で有罪判決を受けた

この順番で処理が進みます。

つまり、書類送検だけでは「犯罪者」とは言えません。簡単に言うと、

✕ 書類送検されたから犯罪者
○ 書類送検後に有罪が確定したら犯罪者

という違いがあります。

◆ 検察は何をするのか?

書類送検後、検察官は次の判断をします。

🔹 起訴するか(裁判にかけるか)
🔹 不起訴にするか(処分しないか)

検察が不起訴と判断すれば、裁判には進まず、結果としてその事件は外部の裁判所で争われません。

たとえば、

  • 証拠が不十分
  • 被害者との示談が成立した
  • 犯行の意図が弱いと判断された

などの理由で不起訴処分になるケースはよくあります。

つまり、書類送検=犯罪者ではなく、検察の判断で先が分かれるということです。

◆ 刑事裁判で有罪になって初めて「犯罪者」

日本の刑事司法では、

① 警察が捜査
② 書類送検(または逮捕送検)
③ 検察が起訴
④ 裁判で有罪・無罪の判断
⑤ 有罪確定=犯罪者

という流れになります。
したがって、「有罪判決が確定した人」だけが法律上の意味での「犯罪者」です。

なお、判決が出ても控訴審・上告審で覆る可能性もあり、最終段階まで判断は確定しません。

◆ 社会的な扱いはどうなる?

法律上は有罪確定でない限り「犯罪者」とは言えません。

ただし、書類送検の段階でマスメディアが報じたり、社会的な評価が下がったりすることはあります

✔ 企業の採用や契約に影響が出る
✔ イメージダウンになる
✔ 活動の自粛や辞職につながる

といった現実的な影響は、書類送検だけでも起こることがあります。

しかし、これは法律上の犯罪者とは別の社会的評価の問題です。

◆ まとめ

  • 書類送検された=犯罪者ではない。
    → あくまで検察に事件を送った段階。
  • 有罪判決が確定した人だけが法律上の「犯罪者」。
  • 書類送検でも社会的な影響は出ることがあるが、
    → 法律上の「犯罪者」とは区別して考える必要がある。