首都直下地震で被害想定されていないタワーマンションの想定するべき被害と予防
首都直下型地震が発生した場合、タワーマンションは低層階よりも高層階で大きく、長く揺れるとされています。
しかし、首都直下地震ではタワーマンションの被害想定はされていません。
建物自体が倒壊する可能性は低い一方で、家具転倒や室内被害、エレベーター停止など生活への影響は深刻です。
首都直下型地震とは
首都直下型地震とは、東京やその周辺の地下で発生する地震を指します。
震源が浅いため、強い揺れが直接都市部を襲うのが特徴です。
震度6強〜7クラスの揺れが想定されており、特に人口密集地や高層住宅への影響が懸念されています。
タワーマンションはどのくらい揺れるのか
高層階ほど揺れは大きくなる
タワマンは免震・制震構造が採用されていることが多く、倒壊しにくい設計になっています。
しかし、その一方で、
・高層階ほど揺れ幅が大きい
・揺れが数分以上続く
・船に乗っているような横揺れ
が起こりやすいとされています。
震度でいうと、地上では震度6弱でも、高層階の体感はそれ以上に感じるケースもあります。
長周期地震動の影響
首都直下型地震では、長周期地震動が発生する可能性があります。
これは、ゆっくり大きく揺れる地震動で、タワマンのような高い建物と共振しやすいのが特徴です。
その結果、
・家具が大きく移動する
・立っていられない
・酔いやめまいを感じる
といった状況になることもあります。
タワマンで想定される主な被害
室内被害が中心
タワマンの場合、建物自体の倒壊よりも、室内の被害が深刻になりやすいとされています。
・家具や家電の転倒
・食器棚の中身が飛び散る
・ガラスや照明の落下
特に高層階では、家具が大きく動くケースが多いとされています。
エレベーター停止
首都直下型地震では、エレベーターが長時間停止する可能性があります。
高層階に住んでいる場合、水や食料の運搬、避難が困難になる点も大きな課題です。
ライフラインへの影響
・断水
・停電
・ガス停止
などが発生すると、復旧まで自宅での生活が厳しくなることも想定されます。
被害回避・軽減のための対策アイテム
タワマンでの地震対策は、揺れに耐えることより「被害を減らすこと」が重要です。
家具転倒防止グッズ
・突っ張り棒(耐震ポール)
・L字金具
・耐震ジェルマット
大型家具や冷蔵庫、テレビには必須の対策です。
特に高層階では効果が大きいです。
飛散防止フィルム
・窓ガラス
・食器棚のガラス扉
に貼ることで、割れた際の飛散を防げます。
ケガ防止として非常に有効です。
非常用持ち出し袋(室内用)
タワマンでは、すぐに外へ避難できないケースも多いため、
・飲料水
・簡易トイレ
・モバイルバッテリー
・懐中電灯
などを室内に備えることが重要です。
ヘルメット・防災ずきん
落下物対策として、
・寝室
・リビング
にすぐ取れる位置で置いておくと安心です。
簡易トイレ・水備蓄
断水時に最も困るのがトイレです。
タワマンでは上下水道の復旧に時間がかかる可能性があるため、簡易トイレの備蓄は必須とされています。
タワマンで地震が起きたときの行動ポイント
・揺れている間は無理に外へ出ない
・家具から離れ、低い姿勢を取る
・揺れが収まってから室内の安全確認
・エレベーターは使わない
高層階ほど、慌てた行動が危険につながるため、落ち着いた対応が重要です。
まとめ
首都直下型地震が起きた場合、タワーマンションは倒壊リスクこそ低いものの、高層階では大きく長い揺れに見舞われ、室内被害や生活への影響が深刻になる可能性があります。
家具固定や防災アイテムの準備によって被害を大きく減らすことができるため、事前の対策が重要です。