東シナ海で中国が狙うガス田は日本の領域なのか?
近年、中国が東シナ海で天然ガス田の開発や掘削設備の設置を進めている問題が、日本政府と中国の間で外交問題になっています。
日本側はこれに対して抗議を繰り返しており、領域や資源権を巡る問題が続いています。
しかし結論から言うと、中国が開発している海底ガス田は「明確に日本の領海」というわけではないものの、日本と中国の排他的経済水域(EEZ)の境界に近い「境界未画定海域(境界線が確定していない海域)」にあることが大きなポイントです。
🇯🇵 日本と中国の主張が食い違う「境界未画定海域」
東シナ海では、日本と中国の 排他的経済水域や大陸棚の境界線が正式に画定されておらず、いわゆる「日中中間線」をめぐる解釈の違いが続いています。
日本側は、両国の海岸線からの中間線を境界とするのが国際的な一般原則だと主張していますが、中国はこの中間線を認めていません。
このため、両国の主張が重なる海域である 「排他的経済水域の重複区域」 のどちらの管轄になるかで対立が起きています。
🇨🇳 中国が開発しているガス田の場所
中国が東シナ海で掘削施設や構造物を設置しているガス田群(代表例:春暁(Chunxiao)ガス田など)は、主に 日本が主張する中間線の西側(中国側)に位置しています。
しかし、このガス田が地下で日本側の資源とつながっている可能性があるため、日本側はその開発行為を強く問題視しています。
現在中国が活動している海域は厳密に日本の領海と国際法で確定した海域と認められる場所ではありませんが、日本側が主張する境界にも非常に近い海域であり、地下資源が日本側にも達している可能性が指摘されるポイントです。
🇯🇵 日本政府の立場
政府はこの件について、
- 中国による一方的な構造物設置・資源開発行為を「極めて遺憾」と強く抗議
- 日中間のEEZ境界線を画定する交渉の再開を求めている
という立場を示しています。
外務省や防衛省は、日中中間線付近での中国側の構造物や掘削設備の設置は日中双方の合意なしに進められており、日本側の主権や資源権を損なう可能性があるとして注意を促しています。
🆚 なぜ両国で争いになるのか?
- 法的な境界が決まっていない: 日本と中国はまだ海洋境界線(EEZの正式な線引き)を確定していません。これが両国の主張の根本的な違いになっています。
- 資源を巡る争い: 東シナ海には天然ガスなどの海底資源が豊富とみられており、両国が「資源権」を主張したい思惑があります。
- 安全保障・領有権問題との絡み: ガス田問題は尖閣諸島周辺の領有権問題とも密接に関連し、両国間の外交・安全保障上の緊張を高めています。
🧠 まとめ
- 中国が東シナ海で開発しようとしているガス田は、現在「日本の領域(排他的経済水域)」として法的に確定したわけではありません。
- ただし、その場所は 日本が主張する中間線に非常に近く、両国の排他的経済水域が重なっている可能性がある未画定海域 です。
- 中国側の開発は日本政府が「一方的」として抗議しており、資源権・海洋境界を巡る対立が続いています。