中国が軍民両用品の対日輸出を禁止|何が含まれるのか
2026年1月6日、中国商務省は 日本に対して軍事転用の可能性がある軍民両用品(デュアルユース品)の輸出を禁止する措置を発表しました。
これは日本の高市早苗総理の台湾有事に関する発言をめぐる外交的な緊張が背景にあるとみられています。
「軍民両用品」とは、本来は民間で使われる製品・技術・ソフトウェアでも、軍事目的に転用される可能性があるもののことです。
今回の規制対象は、軍事関連用途だけでなく、「日本の軍事力向上に寄与する可能性がある」と判断されるすべての品目が含まれ、即日適用されています。
そもそも「軍民両用品」とは?
軍民両用品(dual-use goods)とは、民間利用でも広く使われるが、軍事用途にも転用可能な製品・技術・ソフトなどを指します。
たとえば、ある種類の金属や電子機器が民生品として販売される一方、軍事通信システムや兵器の部品としても利用可能な場合などです。
国際的にも輸出管理の対象として扱われる場合があります。
今回中国が対象とした軍民両用品には、次のような製品・素材・技術が含まれる可能性が報じられています。
⚙️ 主な対象例
・レアアース(希土類)および関連資源
スマリウム、ガドリニウムなどのレアアース関連の鉱物は、磁石・高性能モーター・精密機器に使われます。こうした資源は電子機器や航空宇宙用途に用いられ、軍事技術にも不可欠です。中国はこの分野で世界的な供給の大部分を占めています。
・ドローンや航空機部品
ドローン本体や航空宇宙用エンジンのコンポーネント、誘導システムなど、 航空宇宙分野の部品や構成材料 も軍民両用品として解釈される可能性があります。こうした技術は、無人機や監視システム、戦闘機などにも転用が可能です。
・高性能電子部品・ソフトウェア
通信機器やナビゲーションソフト、高速コンピューター用のチップなどは、民生分野でも使われますが 軍事の情報通信・制御システムにも転用可能 なため、規制対象になる可能性が高いとみられています。
・高機能材料・特殊合金
高性能な黒鉛材料、特殊合金、磁性材料などは、 精密機器や防衛産業にも使われる可能性がある ため、軍民両用品として管理される対象になります。
規制の背景と影響
中国がこれらの軍民両用品の輸出を禁止した背景には、台湾海峡をめぐる緊張と日本側の発言への反発があります。
中国商務省は「国家の安全と利益を守るため」に輸出管理を強化すると述べています。
今回の発表では、軍事目的だけでなく「日本の軍事力の強化に寄与する可能性のある用途」も含めた輸出の禁止が打ち出され、日本の防衛関連企業や先端産業への影響も懸念されています。
🚨 注意点
- 対象品目について政府が具体的な品目リストを最初から公開していないため、どこまでが該当するかは今後の公表や実務運用によって明確化される可能性があります。ただし現時点で影響が広範囲に及ぶと懸念されています。
- 個人・企業が第三国を経由した迂回輸入などを行う場合でも、中国当局が厳格に対応する姿勢 を示しており、違反すると法的な責任が問われるとしています。
日本側への影響は?
日本はこれまで中国から多くのレアアースや高機能部材を輸入しており、 この分野への依存度が高い状態 です。
輸出禁止措置が長期化すると、日本企業のサプライチェーンや先端産業、特に防衛関連分野への影響が出る可能性があります。
専門家の間では「供給網の再構築」や「代替調達先の模索」が急務になるという指摘も出ています。
まとめ
- 中国は2026年1月6日、軍民両用品の日本向け輸出を禁止・規制強化すると発表した。
- 「軍民両用品」とは、民間目的でも使えるが軍事転用の可能性がある製品・技術・素材 を指す。
- 規制対象には、レアアースや関連鉱物、ドローンや航空機部品、高性能電子機器部品、特殊合金などが含まれる可能性 がある。
- 日本の先端産業や防衛関連供給網への影響が懸念され、サプライチェーンの見直しなどが必要になる可能性 が指摘されている。